日遊協が総会、西村会長がキャッシュレス化議論の課題について言及

日遊協は6月13日、都内新宿区のハイアットリージェンシー東京で、第34回通常総会を開催し、上程された3つの議案全てを可決、承認した。また、同会に団体加盟しているMIRAIぱちんこ産業連盟の代表理事に、金光淳用氏が就任したことを受け、同氏が新たな副会長に選出された。

冒頭の挨拶で西村拓郎会長は、ホール営業におけるキャッシュレス化を巡る課題について言及。「今、世の中は、どんどんキャッシュレス時代に移行している。このままではパチンコ産業のガラパゴス化を招く」と危機感を表した。その一方で、機器開発や導入にかかるコスト負担といった諸問題についても触れ、「こういった課題を乗り越え、どのようにキャッシュレス導入にこぎ着けていくか、前向きに進んでいけるように、どうか色々な知恵をいただきたい」と協力を呼びかけるなどした。

さらに総会後の会見では、キャッシュレス構想の現実的な課題として、ホール事業者のコスト負担増に対する懸念を指摘。「今の疲弊している経営環境のなかで、設備や手数料負担といったコスト増に耐えられるのかという課題もある。今後、関係各所にキャッシュレスを進めていきたい、とお願いをしたところで、果たして普及するところまで持っていけるかどうか、という次の課題が必ず生まれてくる」と述べ、ホール事業者が多大な負担を余儀なくされるシステム構築に対しては、慎重な姿勢を示すなどした。

また、総会議事では、令和5年度の重点推進事項として、自己・家族申告プログラムといった健全な遊技の在り方についての情報発信を盛り込んだほか、インバウンド対策の研究や、広告宣伝の健全化に向けた自主的な取組み推進を掲げるなどした。加えて総会後には、警察庁生活安全局保安課の松下和彦課長が講和を行い、広告宣伝の健全化やのめり込み依存対策のさらなる推進、不正防止対策を要請するなどした。

なお当日は、日遊協の東京都・関東支部総会も同所にて実施。上程された全ての議案が可決、承認され、役員改選では小巻嵩典支部長が再任されるなどした。

引用：グリーンベルト